---------------------------------------------------------------------
ガンコ山ファンクラブ通信【秘密基地マガジン「ツリーライフ」】
---------------------------------------------------------2007/03/17--
こんばんは!
「ツリーハウスマスター」4号連続の最後です。
ただ楽しいだけではない奥深さ。それを感じ取ってください!
(編集部)
---------------------------------------------------------------------
「ガンコ山マスターへの道〜ツリーハウスマスター〜」
ガンコ山マスター第8章がついに登場!(最終回)
「差し金」さまの話
「ツリーハウスマスター」になるのだから、
少しは日曜大工との差で、差し金の使い方を勉強してみよう。
日曜大工とプロの大工さんの一番の違いは、
何かといえば、プロは汗をかかないということ。
大工さんの仕事は体育系のように見えるかもしれないが、
実はピタゴラスもびっくりの数学者の世界なのだ。
彼らの持つ神器が「差し金」さまである。
金属製のL字型の直角定規だから、直角線を引いたりするが、
使い方はそれだけではない。
学校で習う角度とは、分度器の「○°」という概念だが、
実際の角度の世界はそういう言い方はしない。
鉄道でも道路の坂でも、建築の角度でも、
水平方向いくつに対して、どれだけ高さが上がるかという考え方をする。
屋根の角度を屋根勾配といい、
角度は5寸勾配とか4寸勾配とかいう言い方をする。
5寸勾配とは、10行って5の高さに上がる比率の角度を言う。
直角の差し金を材料に当て、
両辺の長さが、それぞれ10と5の位置にくるようにあわせ、
10の辺に線を引けば5寸勾配の角度の線ができる。
あとは、その線に従って切ればよい。
ところで、差し金には表と裏目がある。
裏の目盛りを角目というが、
表の正規目盛りより、間延びした感じがする。
それもそのはず、角目の寸法は表目の1.4142倍になっている。
「え〜それ聞いたことのある数字だな〜」
二つの角が45°の直角三角形の辺の比は、
1:1:√2なのを覚えているだろうか。
そう、正方形の対角線は1.4142となり、
その長さが、なぜか角目として刻まれている。
この角目を利用すると、
丸太の直径を計ると、その円からとれる角材の寸法がわかる。
しかし、真の使い方はとても奥深く、
日本の建築物はこれがなければ建たなかったのだ。
この差し金という道具は、すごい道具である。
まさに、知らなくても生きていけるが、
知っていれば人生お得な気分のマスター道具であり、
お屋根が丸でなく、三角屋根であるには訳があるのを知る。
家は、角度と直角三角形の組み合わせだとイメージしていただきたい。
四角であっても、斜めであっても直角三角に分割できるのである。
その三角の角度を出していく道具が、
差し金様であり、その計算を規矩術という。
表目と角目の関係を駆使すると正八角形、
正五角形、正七角形、正六角形の建物もできる。
勾配にあった材の長さ、
寄せ棟で斜めに落ちている屋根の隅木もこの差し金で求める。
この規矩術をマスターしてこそ、真の大工といわれる。
2×4建築やプレカットの普及で、
規矩術で、これを完全に使いこなす大工さんも少なくなっているらしい。
書くと、あっさりしているようだけど、
L字型の直角定規に日本建築の知恵と伝統が詰まっているといっても過言ではない。
考案者は聖徳太子様だという話しもある。
---------------------------------------------------------------------
企画:ガンコ山ファンクラブ事務局
協力:ガンコ山ツリーハウスヴィレッジ事務局
編集:ChainLifeFactory(http://1chainlife.com)
---------------------------------------------------------------------
