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ガンコ山マスターへの道
〜ガンコ山的焚き火道〜
焚き火道は愛の道(第4回)
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焚き火の3大原則第3条〜究極の原則〜【焚き火の火は細く長く熱く】です。

苦労してつけた火、太めの竹や枝で、炎を大きくする。炎が大きくなると同じような大きさ太さの竹や枝はいくらでも飲み込めるようになる。

しかし、そうしてできた炎でも今だ真の火とはえない。哀しいかな、竹はしょせん竹、枝はしょせん枝の身分でそれ以上のものではない。

ここで手を抜けば、だらだらと炎は醒めていく。淡い灰となり消えていく…。

言い換えれば、「これ以上は深入りしたくないな」と思えば、ここで放っておけば、引き返すことは比較的可能だということだ。

さて、炎がピークに達した時に、ついに決断して薪を入れるのだ。
薪を入れるというのは、まったく別の世界に深入りすることだ。薪に火がついたなら、ちょっとやそっとでは後戻りしたくてもできない。

薪というのは、木の葉や枝や木っ端ではない。その材は木の幹なのだ。
幹とは即ち木の芯であり、心だ。この、幹に火をつけるということは、心に火をつけ、熱くするということだ。

だから簡単には消えないのだ。

焚き付けから始まり、段々に順を踏み、充分な準備をし、やっと薪という火の芯(心)に会えるのだ。

焚き付け葉の火や、木っ端の炎で、新婚旅行に行きたいだけで、心という幹をぶち込んだらどうなるか。
今まで焚き火道を読んでこられた方には、すぐ結果はお分かりであろう。

ナリタリコン。

充分に準備をし、やっと薪をくべることができ、めでたく薪にも火が移っていく。
その火の熱さは、枝の頃とは比較にならない。

さて、ここからが焚き火の3大原則〜究極の第3条〜の真髄なのだが、その前にガンコ山の義兄弟Kについて語る。
義兄弟であるKは、このメルマガを購読していないし、していても日本語が読めないし、読めても義兄弟であるから書く。

彼は、情熱の人でありスーパーパワーの持ち主である。その焚き火は、熾烈苛烈を窮め熱く、燃えた薪の焚き火に、さらに薪をぶち込んでいく!
火はいつでも熱く燃え上がり、そこに手抜きはなく、容赦なく薪が放り込まれていく。

その火勢は、おやつ猫を震え上がらせ、高つ災い雷さえおののき天に昇り、カラスが絶句してホーホケキョとなくほどである。

火は熱いほどよいし、一見すばらしい火に見えるかも知れない。
が、しかし、すべての資源とエネルギーには限界というものがある。惜しげもなく、ぶち込まれてしまった薪はどこから来るのか。

ガンコ山では12月24日に毎年サンタクロースが勝浦ゾウの国からゾウに乗ってやってきて、
伐採して丸太を転がしてくれるほど、恵まれていないので、ガンコ山とか誰かが間伐材を薪割りで割ってつくる。

義兄弟Kは薪で火力のある焚き火に、その薪を惜しげもなく、またまたぶち込んでいくので、通常の焚き火道の260倍速で薪を消費していく。

燃えるにまかせて、エネルギーを消費していたらどうなるだろう。
本来人間には次のエネルギーが再生していくまでに、完全に切れない程度に、今のエネルギーをできるだけ持続させていくという【叡智】がある。

しかし、亜種ではあるが、そうでない人もいる。
あなたはダンナや奥さんに逢瀬を重ねていた頃のように、毎日ありったけのエネルギーで愛をぶつけるであろうか?

そんなことをしていたら、3日で完全に愛のエネルギーを消費してしまうだろう。
焚き火というのは、見かけの炎でもないし、燃せばよいというものでもない。
義兄弟Kの夫婦危機は、いまも続いている。

薪、それは木の幹であり、芯であり心である。

それは火がついた後、すぐに燃えカスになるものではない。炎がおさまった後、そこに現われるのは、赤く熱く滾るもの。それこそがオキである。

これこそが、真の火であり熱い心の内なる火なのである。

オキの火は静かだが、燃え盛る炎よりも熱い。その熱は人の心を暖め、万物に染み込んでいく。だから、もちを炙り、魚を焼くのもこのオキの力でやる。

よい焚き火とは、このオキの力をつくり、最大限持続させることにある。
そうすれば無駄なエネルギーの浪費もない。オキの力は強い。簡単に消えるようなものではない。

さりとて完全に放りっぱなしでよいというものでもない。
次の薪を入れる時、適量より多く入れたりすると、燻ったりして煙ばかりが出て拗ねたりする。

そういう時は「乱暴に扱って悪かったね」といいながらうちわで煽いだり、火吹き竹で吹いたりと、なだめてあげる。
逆に安心して放りっぱなしにして、どこかに単身赴任していて帰ってみると、かなり火が冷え込んでいる。

こういうときは、煽いだり、ヨイショしたりなだめたりするだけではダメだ。
最初に火をつけた時代を思い出し、枝や木っ端、竹なんかをせっせとプレゼントして、その上で煽いだり吹いたりしてご機嫌をとってあげる。

そうすると、またすぐに薪の火はオキになって熱い火をともらす。
一晩中でも焚き火をする為には、種切れ息切れしないよう最も効率のよい方法で火とお付き合いしていくことが大事だ。

熱い心を持ち続けるためには、オクさんからすれば、いつもではなく、たまにはダンナに、 外食やプレゼントをせがんでもよいということになるかも知れないが、実践に移る前には、ダンナに焚き火道を教えてあげてからのほうが、効果があがる。

もっとも焚き火をしている間に、火のつけ方が原因でケンカになった御仁もいるので、結果はあなたの想定外ということもありうる。

薪となる燃し木の材料であるが、それはクヌギ類をはじめとする雑木類が断然優れている。
オキになった時のエネルギーが杉などとぜんぜん違う。

焚き火にしても薪ストーブにしても暖かさ、持続性で素晴らしくよい。

杉は水気が多く燻りやすく、特に寒さに揉まれない南の杉は、目のつまりもすかすかで、オキに留まる時間はわずかで、灰になってしまう。
それでもクヌギが少なく、杉が多いので代用せざるを得ないのはしかたない。

薪炭エネルギーを必要としていた昔は、クヌギ一本を30年に一度の間隔で切っていた。
30本あれば1年に一度1本切るという勘定である。

クヌギなど雑木は株さえ残しておけば、そこから再生してまた木となり、そういうサイクルで必要な分を切っていた。

杉は切ってしまえば、株から再生するということはない。また、植林しなければならない。

南房総の植生では、自然遷移させると、常緑の椎の木、タブの木などになる。
クヌギ、コナラ、クリなど落葉樹はおそらく昔、わざわざ、ドングリからつくったのであろう。

その後、林業材として杉に価値が移り、杉が植林され、雑木も少なくなったといえる。

今は、その杉林も輸入木に押され、放置されているところが多い。

山は文化を映し出す鏡ともいえる。

人の心を暖め、癒してくれるのが焚き火である。その火は燃え盛る炎ではなく、内なる芯に赤く熱く静かに滾っている。

限りある資源とエネルギーを、できるだけ長くもたせることが、焚き火をする人の【叡智】だ。

焚き火こそが、人類が人として生きるために手にした最初にして永遠の文明であり、社会の鏡である。

焚き火場は、火という自然が与えてくれた偉大なエネルギーを作る神聖な場であり、
焚き火の道は人としての道を学ぶ場でもあり愛を育む場でもあるのです。

焚き火の3大原則第3条〜究極の原則〜「焚き火の火は細く長く熱く」を忘れないでいただきたい。

ガンコ山マスター【焚き火道 焚き火の道は愛の道】完

(おことわり)当シリーズとガンコ山家の夫婦関係とは何の関連もありません。

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